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本学大学院修了生の田中満里奈さんが第29回日本医療検査科学会論文賞を受賞しました

ニュース

2022/10/17

   本学大学院修了生の田中満里奈さん(2020年度博士前期課程修了、現埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部)が第29回日本医療検査科学会論文賞を受賞しました。
   本学学生(卒業・修了生)の受賞は、3年連続4人目です。

1.受賞 概要

● 第29回日本医療検査科学会論文賞

学会誌 : 日本医療検査科学会誌 (医療検査と自動化 2021 ; 46(3) : 215-222)
授賞式・受賞講演 : 2022年10月8日(土)
会 場 : 神戸国際会議場
受 賞 : 第29回日本医療検査科学会論文賞
受賞者 : 田中満里奈 (本学大学院博士前期課程健康福祉科学専修2020年度修了、現埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部)
受賞論文 : LD活性測定におけるH型およびM型サブユニットの反応性の相違に関する検討― JSCC法およびIFCC法における活性値の乖離との関係 ―

2.受賞者・指導教員からのコメント

● 田中 満里奈さん:LD活性測定におけるH型およびM型サブユニットの反応性の相違に関する検討― JSCC法およびIFCC法における活性値の乖離との関係 ―

【受賞者 田中 満里奈さんコメント】
   この度は、2022年度第29回日本医療検査科学会論文賞の受賞を賜りましたこと、大変光栄に思います。学会長をはじめ、理事、編集委員および選考委員の皆様に、心より感謝申し上げます。また、本研究および論文投稿にあたりご指導いただきました埼玉県立大学大学院の松下教授をはじめ、共同研究者である東松山医師会病院の巖崎さん、ならびに、本受賞に際しご理解いただきました、埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部の皆様に、厚く御礼申し上げます。
   近年、検査値の国際的な標準化が進められています。LDについても、2021年4月をもってIFCC勧告法への移行が終了し、これにより、国際的な治験等への対応が可能となりました。本研究は、勧告法の変更に伴う活性値の乖離の要因を、酵素のサブユニット構造から明らかにしたものです。本論文が、酵素活性の新たな考え方の1つとして、皆様に興味を抱いていただくきっかけとなれば幸いです。
 
【指導教員 松下 誠 教授コメント】
   田中さん、受賞おめでとうございます。LD 活性は2020年4月より勧告法の変更が実施されました。この変更に伴い、急性肝炎などの肝疾患患者で旧勧告法(JSCC法)と新勧告法(IFCC法)間で活性値が乖離することが問題となっていました。田中さんはこの原因がM型に対するH型サブユニットに対する反応性がJSCC法で4.3倍、IFCC法で6.2倍であることに起因することを明らかとし、これらの成果が日本医療検査科学会誌に原著論文として掲載されました。そして、2021年度に本学会誌に掲載された36論文中の最優秀論文に選考されました。本論文は現在の血清酵素検査に新たな考え方を提案した斬新的研究であり、今後更なる展開が期待されます。


 田中 満里奈さん