
埼玉県立大学は保健医療福祉学部にて、1999年4月に開学し、2019年4月に創立20周年を迎えます。この20年間、多くの皆様のご支援をいただきながら歴史を刻んでまいりました。
開設時を振り返る時に忘れてはならないことがあります。
ひとつは、大学と同時期に移転開設した短期大学部の前身である埼玉県立衛生短期大学をはじめとする前身校[i]の卒業生の存在です。彼(女)らの各方面での活躍や支援により、本学の教育と研究は多くの恵みをいただいています。
もうひとつは、開設準備室に集った教職員が、当時としては画期的な、学科を横断する統合カリキュラムを編成し、専門職の連携と統合の概念を教育方針へ導入したことです。それにより、専門職連携教育を全学で展開し、その成果を国内外に発信することができました。
開学後の歩みを振り返りますと、いくつかの大きな転機がありました。
まず、2006年の短期大学部と保健医療福祉学部の統合再編および健康開発学科の設置です。さらに、2010年に地方独立行政法による公立大学法人化を行いました。これを契機に、大学院の設立、研究開発センターの設置、基本理念の制定と、それに基づいた入学者受入れ、教育課程編成・実施および卒業認定・学位授与の3つのポリシーを制定しました。これらにより学部から大学院博士後期課程までの一連の高等教育課程が完成しました。
今後これらを充実発展させ、その成果を国内外にこれまで以上に発信し、保健医療福祉分野において共生社会の構築と国際社会の発展に寄与することを大学の使命と考えて、次の20年に向けて、第一歩を踏み出して参りたいと思います。
これまでの皆様のご支援とご指導に心から感謝を申し上げますとともに、地域の皆様とともに歩み発展しながら、優れた人材を育成する大学としてさらなる飛躍を誓いたいと思います。
引き続きご支援、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
公立大学法人埼玉県立大学 学長 萱場一則
[i] 埼玉県立衛生短期大学、埼玉県立厚生専門学院、埼玉県立女子公衆衛生学院、埼玉県立歯科衛生士学院、埼玉県立高等看護学院、埼玉県立保母専門学院、埼玉県立保母養成所、埼玉県立保健婦専門学院、埼玉県立保健婦養成所、埼玉県保健婦養成所