本文へスキップします。

【参】メインイメージ(理事長、学長メッセージ)
メインイメージ
H1

2021年度大学卒業式・大学院修了式 理事長あいさつ

2021年度 卒業式 理事長あいさつ

2021年度大学卒業式・大学院修了式における田中理事長のあいさつです。

理事長あいさつ

卒業生・修了生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

今日まで長きにわたって育て、支え、見守ってこられたご家族の皆様も、ひとしお慶びのことと存じます。教職員一同の心からのお祝いの気持ちをお伝えします。

今年度の卒業式も、参加者の安全確保、および大学発の感染拡大を防ぐ社会的責任の観点から、昨年と同様、学生と教職員のみでの実施といたしました。何とぞご理解下さるようご家族の方々にお願い申し上げます。

感染症対策のため日々奮闘しておられる、大野埼玉県知事、梅澤埼玉県議会議長、福田越谷市長は、ご来場はかなわなかったものの、卒業生・修了生に対するとても温かい応援の言葉を贈って下さいました。大変な状況にもかかわらずご丁寧に対応いただき、深く御礼申し上げます。

卒業・修了される皆さんは、2年間を超えて登校に制限のかかる期間を過ごした、第二次大戦後初めての学生となってしまいました。この77年間のわが国には、学園紛争や大震災などの影響により、しばしの間、学園が閉鎖された局面も存在しましたが、それが2年を超える事態は初めてです。
これをどう捉えればよいのでしょう。
残念であったことは言うまでもありません。
とはいえ、むしろ苦しかった状況からも学びを見つけてこそ、優れた社会人としての道が開けると私は信じています。

人は、想定していなかった困難な事態に遭遇しても考え、進化できます。何より、同じ時間をすごした同級生とは、卒業後も強い信頼関係で互いにつながり続けるものと期待します。

また、初めての事態にとまどいながらも、学生をずっと支えてきた教職員を忘れないでください。きっと卒業後も相談したり、研究や仕事の応援を受けたりできるはずです。

埼玉県立大学の基本理念「陶冶」、「進取」、「創発」は、長い人生を歩む上での鑑となる言葉です。これからの人生で出会う様々な人、それぞれの価値観を尊重し、必要なら寄り添い、力づけられるよう、人格を陶冶し、進取の気象をもって新しい事柄に挑戦し、多様な連携を通じて新たな価値を創造する。このような基本理念を持つ埼玉県立大学で学んだ事柄を心に刻み、誇りを持って自分の輝く未来を築いていきましょう。

卒業生・修了生の多くの方が働く日本の保健・医療・福祉の仕組と機能、そして成果は、世界のトップレベルと高く評価されています。
本学は、日本一と自負する多職種連携教育によって、そこに大きな貢献を果たす人材を輩出してきました。
一般企業や自治体に勤める方も含めて、新しい卒業生もそうした優れた仲間に加わるのです。

皆さんは、悩みながらであっても、自分で考え、工夫を図りながら、世の中に貢献できる力を間違いなく身につけています。卒業生・修了生の今後の発展と活躍を心から祈念して、私のお祝いの言葉といたします。
ご卒業、誠におめでとうございます。

2022年3月15日

 

公立大学法人埼玉県立大学
理事長 田中 滋