博士前期課程
健康福祉科学専修 1年
(取材当時)
川添 学
多職種間での議論で視野を広げ、学びを深める。
修復的対話の実践を重ねて理解を豊かに。
なぜ、埼玉県立大学の大学院を選びましたか。
仕事で認知症の方やそのご家族など周囲の方の支援に関わっていました。そういった直接支援や地域づくりを考えている時に、関わる全員を尊重することを基盤として、お互いの理解や繋がりを豊かなものにしていく修復的対話の考え方に出会い、これをしっかり学んでみたいと思うようになりました。
高齢者福祉の分野で修復的対話の研究と実践をされている梅崎薫先生のご指導を受けたいと考え、埼玉県立大学大学院を選びました。
現在どのような研究をしていますか。
認知機能が低下された方やそのご家族に、修復的対話がもたらす影響を研究したいと考えています。そこに繋げていくため、現在は、健常な方に修復的対話がもたらす不安の軽減効果の研究に関わっています。
大学院で学んだこと、習得したこと、得られたことはなんですか。
授業や研修などを通じて多くの事を学んでいます。これまでの実践を理論的に整理し直せたり、視野を広げる新しい知識を得られたりしています。少人数の授業が多く、議論が活発で、入学前に考えていたより学ぶ内容の質も量も豊富でした。多職種にわたる同級生とのやり取りで受ける刺激も多いです。授業では、それぞれの現場経験を元に議論をします。例えば、私が精神科病院の精神保健福祉士として相談を受ける際に考えていたことを題材に、スクールソーシャルワーカー、総合病院のソーシャルワーカー、様々な分野の看護師やリハビリテーション職、ケアマネジャーなど多彩な専門分野を持つ学生や先生方からの意見が交わされ、考えが深まっていきます。これまでの経験が活きた学びになっていると思います。
後輩への応援や受験のアドバイスをお願いします。
大学院で学びたいと、迷いながらも考えていらっしゃるのであれば、挑戦されることをお勧めします。生活や仕事との兼ね合いについては、皆さん色々なやり方で対応されています。苦労するだけの価値がある学びの機会に出会えると思います。