道学教師理事長賞は、本学において高い教養や専門的な知識・技術の教授と併せて、学生の優れた人格形成に資するよう工夫した取組を行い、高い能力、豊かな人間性、確かな倫理観を併せ持つ保健医療福祉に携わる人材の育成に顕著な成果を挙げた教師を表彰することにより、教員の意欲及び教育の質の向上を図るために、平成26年度に創設されました。
平成28年度道学教師理事長賞表彰者は、教員推薦及び学生投票の結果から、以下の3名に決定し、平成29年3月6日(月)に、道学教師理事長賞表彰式が行われました。表彰式において、理事長から「学年に応じ、あるいは教室の状況に応じ、工夫を重ねて、学生の力を伸ばす授業をされていると感じました。また、授業を離れても、学生との会話の中に、先生方の温かいお人柄、思いやりが現れていたと思います。これまでの取組に感謝を申し上げますとともに、今後とも、道学という観点からなお一層のご尽力をお願いいたします。」との祝辞があり、表彰者には表彰状及び目録が授与されました。
投票していただいた学生の皆さん、ありがとうございました。
受賞された先生方
共通教育科 上原美子准教授
看護学科 櫻田淳教授
理学療法学科 金村尚彦 教授
【後列】(左から)萱場副学長兼学部長、川畑副学長兼看護学科長、三浦学長、渋谷治美放送大学埼玉学習センター所長(教育研究審議会学外委員)、荒井事務局長
【前列】(左から)金村教授、櫻田教授、江利川理事長、上原准教授
平成28年度道学教師理事長賞 理事長祝辞
上原美子先生、櫻田淳先生、金村尚彦先生、道学教師賞の受賞、おめでとうございます。選考に当たられました選考委員の先生方、お忙しい中で適切な選考に当たられましたこと、感謝申し上げます。
大学の果たすべき任務は、教育、研究、社会貢献とされています。
研究については、学会での発表等を通じて、立派な研究は社会的に評価され、成果は先生ご本人に帰属します。一方、教育については、教育の成果は学生に帰属しますが、学生は毎年卒業してしまうので、先生の努力の割には成果が見えにくいという面があります。しかしながら、大学の機能として教育は極めて重要でありますので、学生のために熱心に取り組まれている先生方をきちっと顕彰すべきだと思い、この道学教師賞を設けることとした次第です。今年が3年目になります。
道学という言葉は、四書五経の一つ「中庸」という中国の古典の中にあります。「中庸」の序文を朱子が書きまして、その中に道学という言葉が出てきます。「道を講ずる」という意味ですが、この道は「人倫の道」のことで、人の在り方、思いやりの心、そういうものを育んで人間性を涵養していく、それが道学に当たります。そういうことを意識して教育に当たっている先生を、道学教師として表彰する、これがこの賞の趣旨です。
その趣旨は、一昨年に定めた本学の基本理念や、昨年の大学歌に込められている思いと、同じ基調の中にあるものです。
学生からの推薦、教授グループからの推薦、推薦を受けた先生はたくさんいらっしゃいましたが、選考委員会での厳正な審査の結果、先生方3人が選ばれました。
先生方の取組を、調書で拝見いたしまして、学年に応じ、あるいは教室の状況に応じ、工夫を重ねて、学生の力を伸ばす授業をされていると感じました。また、授業を離れても、学生との会話の中に、先生方の温かいお人柄、思いやりが現れていて、結果として多くの学生の推薦があったものと思います。
これまでの取組に感謝を申し上げますとともに、今後とも、道学という観点からなお一層のご尽力をお願いいたしまして、お祝いの言葉といたします。
本日はおめでとうございました。
受賞された先生方からのコメント
共通教育科上原美子准教授
このたびは、「道学教師理事長賞」をいただき、大変光栄に思っております。心より感謝申し上げます。
私は、主として教職に関わる学生の授業や実習及び卒業研究を担当しております。
健康開発学科で、保健体育科および養護教諭免許の取得が始まると同時に非常勤講師となり7年間、その後本学に着任して4年目を終えます。特に養護教諭志望者とのかかわりが多くを占めています。養護教諭は、子どもたちの心身の健康を見つめ、生涯にわたる健康の保持増進に努める職責があります。専門職として自信をもって、その役目を十分に果たし、学校現場で活躍できることを願っています。きらきらと輝く子どもたちとともに養護教諭として職務を遂行する力量を担保できるよう、今後も学生との対話やコミュニケ―ンを大切にしてまいりたいと存じます。
最後になりますが、今回の受賞を励みとし、諸先生方のご指導を賜りながら教育活動に邁進したいと思います。ありがとうございました。

看護学科 櫻田淳教授
「道学教師理事長賞」大変有り難うございます。学生の投票で受賞できたことは、教師冥利につきると思っております。学生の皆さんに感謝申し上げます。
私は、2期生の時に着任し、大学の創成期を学生、教職員のみなさまと一緒に進んできました。教職課程の開設の使命を担い、教育現場の先生方には多くのお力添えをいただき今日に至っております。みなさまのご支援に心より感謝申し上げます。
本学の学生は、志が高く一人一人が素晴らしい力をもっています。このような優れた学生が、全国各地の保健・医療・福祉・教育の職場で活躍し、明るい社会を創っていただきたいと心から願っています。
私は、授業をとおした学生との関わりを大事にしたいと思っています。授業形態は、講義、演習、実習等異なりますが、どのような場においても、学生一人一人が人間として成長できるように、個性を伸長できるように心がけています。学生の多様な発想と思考力を深化させる授業の在り方を模索しているところです。学生の柔軟な思考力と発想の豊かさはとても新鮮で勉強になります。学部生の授業では、社会へ出る前の基礎基本は何かを問いながら授業内容を考え、大学院生とは、現実の深い課題と対峙しながら一緒に研究に取り組んでいます。学生と共に学んでいるところです。
受賞を励みに、より人間として豊かに自己研鑽に努めたいと思います。
理学療法学科 金村尚彦教授
この度は、道学教師理事長賞を賜り、誠に光栄に存じます。
私は、本学に平成20年4月に着任いたしました。今でも鮮明に記憶しておりますが、初めて講義を行った際の学生さんの熱心な眼差しに、本学の学生さんの真面目さやポテンシャルの高さを感じました。また理学療法学科の取り組みの一つに、年3回の理学療法セミナーがあります。このセミナーは、学部学生の学年を超えて、学修や学生生活、臨床教育実習、国家試験対策、就職活動などのテーマで意見交換会を開催している点に大変感銘を受けました。来年度は、大学院博士後期課程も完成年度を迎えますが、大学院生と学部生の教育研究等の交流を深めるべく力を注ぎたいと考えております。
今後も諸先生方のご指導を仰ぎながら、教育、研究、学内運営にと精進していく所存であります。本日は、誠にありがとうございました。