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研究活動行動規範

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研究活動上の不正行為の防止に関する取扱要綱第4条に規定する、研究活動行動規範です。

公立大学法人埼玉県立大学における研究活動行動規範

平成26年9月1日改正 

   公立大学法人埼玉県立大学(以下「法人」という。)は、「人間の尊厳に立って、保健・医療・福祉の専門的知識と技術を教授するとともに、それぞれの分野が連携して人々の健康を統合的に支えることを通じ、共生社会に貢献できる人材を育成する。」を教育理念とし、地域における教育研究の拠点として、不断の努力を行ってきた。
   また、「連携と統合」という建学理念のもと、幅広い領域の知識や技術を駆使し、既成概念にとらわれることなく創造的に探究できる人材を育成するとともに、地域の人々と協働して実践的な教育研究活動を展開している。
   このような活動を担う研究者は、学問の自由の下に、特定の権威や組織の利害から独立して自らの専門的な判断により真理を探究する権利を享受するとともに、専門家として社会の負託に応える重大な責務を有することを自覚しなくてはならない。
   一方、社会は研究者に対して、常に倫理的な行動と判断をなすとともに説明責任を果たすことを求めている。
   このような認識の下に、「科学者の行動規範-改訂版-(日本学術会議   平成25年1月25日)」に準拠し、「公立大学法人埼玉県立大学における研究活動行動規範」を改正する。

(研究者の責任)
1   研究者は、自らが生み出す専門知識や技術の質を担保する責任を有し、さらに自らの専門知識、技術、経験を活かして、人類の健康と福祉、社会の安全と安寧、そして地球環境の持続性に貢献するという責任を有する。
(研究者の姿勢)
2   研究者は、常に正直、誠実に判断し、行動し、自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努め、学術研究によって生み出される知の正確さや正当性を科学的に示す最善の努力を払う。
(社会の中の研究者)
3   研究者は、科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し、科学・技術と社会・自然環境の関係を広い視野から理解し、適切に行動する。
(社会的期待に応える研究)
4   研究者は、社会が抱く真理の解明や様々な課題の達成へ向けた期待に応える責務を有する。研究環境の整備や研究の実施に供される研究資金の使用にあたっては、そうした広く社会的な期待が存在することを常に自覚する。
(説明と公開)
5   研究者は、自らが携わる研究の意義と役割を公開して積極的に説明し、その研究が人間、社会、環境に及ぼし得る影響や起こし得る変化を評価し、その結果を中立性・客観性をもって公表すると共に、社会との建設的な対話を築くように努める。
(学術研究の利用の両義性)
6   研究者は、自らの研究の成果が、研究者自身の意図に反して、破壊的行為に悪用される可能性もあることを認識し、研究の実施、成果の公表にあたっては、社会に許容される適切な手段と方法を選択する。
(研究活動)
7   研究者は、自らの研究の立案・計画・申請・実施・報告などの過程において、本規範の趣旨に沿って誠実に行動する。研究者は研究成果を論文などで公表することで、各自が果たした役割に応じて功績の認知を得るとともに責任を負わなければならない。研究・調査データの記録保存や厳正な取扱いを徹底し、ねつ造、改ざん、盗用などの不正行為を為さず、また加担しない。
(研究環境の整備及び教育啓発の徹底)
8   研究者は、責任ある研究の実施と不正行為の防止を可能にする公正な環境の確立・維持も自らの重要な責務であることを自覚し、研究者コミュニティ及び自らの所属組織の研究環境の質的向上ならびに不正行為抑止の教育啓発に継続的に取り組む。また、これを達成するために社会の理解と協力が得られるよう努める。
(研究対象などへの配慮)
9   研究者は、研究への協力者の人格、人権を尊重し、福利に配慮する。動物などに対しては、真摯な態度でこれを扱う。
(他者との関係)
10   研究者は、他者の成果を適切に批判すると同時に、自らの研究に対する批判には謙虚に耳を傾け、誠実な態度で意見を交える。他者の知的成果などの業績を正当に評価し、名誉や知的財産権を尊重する。また、研究者コミュニティ、特に自らの専門領域における研究者相互の評価に積極的に参加する。
(社会との対話)
11   研究者は、社会と研究者コミュニティとのより良い相互理解のために、市民との対話と交流に積極的に参加する。また、社会の様々な課題の解決と福祉の実現を図るために、政策立案・決定者に対して政策形成に有効な科学的助言の提供に努める。その際、研究者の合意に基づく助言を目指し、意見の相違が存在するときはこれを解り易く説明する。
(科学的助言)
12   研究者は、公共の福祉に資することを目的として研究活動を行い、客観的で科学的な根拠に基づく公正な助言を行う。その際、研究者の発言が世論及び政策形成に対して与える影響の重大さと責任を自覚し、権威を濫用しない。また、科学的助言の質の確保に最大限努め、同時に科学的知見に係る不確実性及び見解の多様性について明確に説明する。
(政策立案・決定者に対する科学的助言)
13   研究者は、政策立案・決定者に対して科学的助言を行う際には、科学的知見が政策形成の過程において十分に尊重されるべきものであるが、政策決定の唯一の判断根拠ではないことを認識する。研究者コミュニティの助言とは異なる政策決定が為された場合、必要に応じて政策立案・決定者に社会への説明を要請する。
(法令の遵守)
14   研究者は、研究の実施、研究費の使用等にあたっては、法令や関係規則を遵守する。
(差別の排除)
15   研究者は、研究・教育・学会活動において、人種、ジェンダー、地位、思想・信条、宗教などによって個人を差別せず、科学的方法に基づき公平に対応して、個人の自由と人格を尊重する。
(利益相反)
16   研究者は、自らの研究、審査、評価、判断、科学的助言などにおいて、個人と組織、あるいは異なる組織間の利益の衝突に十分に注意を払い、公共性に配慮しつつ適切に対応する。