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作業療法学科作業療法
2025/11/21
高次脳機能作業療法学特講の授業の一環として、4年生の数名が失語症当事者会「のんびり おしゃべりしようね会」に参加しました。 失語症は、人によって症状や程度が様々です。言葉を聞いても理解が難しかったり、思うように話せなかったり、文字の読み書きが困難だったりするなど、コミュニケーションに支障をきたす症状です。また、話したり理解したりする際に時間がかかることも多くあります。そのため、失語症の方が失語症のない方と話す際、相手を待たせてしまうことにストレスを感じたり、諦めたりすることがあると伺いました。そこで、同じような症状を抱える当事者同士であれば、お互いに待ちながら、安心して自分のペースで練習ができるという思いから、この会を一緒に設立されました。 会の中では、発症当時のことや現在の生活で困っていること、失語症の改善の状況、今の目標、自分の活力となっていることなどについて語り合いました。特に印象的だったのは、会に参加されている方々が笑顔で楽しくコミュニケーションをしていたことです。失語症の特徴を感じさせず、それぞれのペースで思いを言葉にし、その話をお互いが理解しようと努力しながら、時には助け合いながら会話を楽しんでいました。 学生たちは、これまで大学での授業や病院での実習を通して失語症について学んできましたが、実際にどのようなことに困っているのか、退院後の生活はどのようなものか、そして失語症がどのように改善するのかについては、実習では知り得ないことも多くあります。今回の参加を通して、病院でのリハビリを終えた後の生活や、病院では聞けない体験談を直接伺うことができました。 病院で作業療法士として働く際には、今回の経験を活かし、退院に向けた支援だけでなく、退院後の生活に寄り添う視点を大切にしてほしいと思います。この度、貴重な機会を提供してくださった失語症当事者会「のんびり おしゃべりしようね会」の皆さまに、心より感謝申し上げます。皆さまの生活がより充実したものになることを願っています。